世界最強の暗号機「エニグマ」

プログラム
Bob Lord

プログラムにちょっとでも関わる映画を紹介するコーナ(?)今回の映画は第二次大戦中に世界最強、解読不能と呼ばれた暗号機「エニグマ」を解読すべく奮闘した連合国イギリスの天才数学者の姿を描いた実話に基づいた作品です。そして例によってネタバレを含みます。

第二次大戦中、破竹の勢いで戦線拡大していたドイツ軍は、自軍の攻撃目標の指令文を誰でも受信することができるAM電波に乗せて発信していたが、暗号化されているため受信できたとしても解読できない。考えられるパターンは150×10の18乗(159,000,000,000,000,000,000)以上。それも毎日0時に解読に必要なキーが切り替わってしまうという。とてもじゃないが、人間の力では対応できない。解読責任者のチューリングは、これをコンピュータの元となる機械を使って解読しようとするが、時間内に計算できず行き詰まる。最後の最後で、暗号には一定のパターンがあるため、探索対象を絞って計算されると即座にキーが出てくるという形で逆転劇を迎えます。

この映画で教訓とすべきところは、所詮、機械にはかなわない。アルゴリズムが重要というところでしょうか。そして第二次世界大戦の歴史を振り返るたびにドイツの技術力って本当に凄かったんだなぁ、時代の流れをかえるゲームチェンジャーは誰も思いつかない革新的な技術なんだなぁと思います。

主人公の数学者は、天才ゆえの少し変わったところがあり、人とのコミュニケーションに難を抱えるところがあるのだけど、そのたどたどしさが、また映画を面白くさせています。ただ、残念なことに、エニグマ解読は極秘中の極秘の国家機密。彼らの活躍は当時公にされることなく、成果も評価されれることなく幕を閉じる。ちょっと悲しい映画でもありました。

映画の中では具体的なエニグマのアルゴリズムは語られていませんが、興味を持った人は調べてみると面白いですね。さて、この映画の主人公のアラン・チューリングはコンピュータなるものが存在しなかった時代にコンピュータの原型といえる理論を作りあげており、また戦後には機械が人工知能であるかどうかを判定するためのチューリングテストなるものを提案しており、「コンピュータの父」ともいわれています。

映画イミテーションゲームのPR動画はこちら。お時間があればぜひ。

<公式>映画『イミテーション・ゲーム / エニグマと天才数学者の秘密』オフィシャルサイト|大ヒット上映中
ベネディクト・カンバーバッチが、世界最強の暗号解読に挑む!第二次世界大戦時、解読不可能と言われたドイツ軍の暗号<エニグマ>に挑んだ、天才数学者アラン・チューリング。英国政府が50年間隠し続けた、一人の天才の秘密と数奇な人生とは――?!

コメント

タイトルとURLをコピーしました