天才プログラマー「グレース・ホッパー」の伝記絵本

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プログラミングやIT、STEAM教育に関する映画や本を紹介するこのコーナー。今回は初期のコンピュータのプログラマーであったグレイス・ホッパーの生涯について書かれた絵本です。

グレース・マレー・ホッパー (Grace Murray Hopper, 1906年12月9日 – 1992年1月1日) は、アメリカ海軍の軍人かつ計算機科学者。75歳で退役、最終階級は准将。ハーバード マークIの最初のプログラマーの一人であり、プログラミング言語COBOLを開発した。愛称はアメージング・グレース。有名な「人は変化に対してアレルギーがあります。あなたは外に出ていってアイデアを売りこまなくてはなりません」という言葉で知られる。

出典:Wikipedia

 

Wikipediaにも詳細が語られているとおり
グレースホッパーは女性初の博士号を取得し、海軍に入りアメリカ初の実用汎用コンピューターであるマークIのプログラム開発にかかわった才女。0と1で構成される機械語を英語のような構文を用いたコンパイラ言語「FLOW-MATIC」を開発、最終的には僕らの世代でも目にするプログラミング言語「COBOL」の開発に携わっています。79歳まで海軍にてコンピューターにかかわり、2016年には民間人で最高位の大統領自由勲章を授与された女性です。

 

絵本の対象年齢としては小学校の低学年から中学年までを対象としている感じでしょうか
この絵本の中では、子供のころから物事の仕組みに興味があり、止まった機械を直すために家じゅうの時計を分解したり、ドールハウスに階段がないことからモーターを使って小さなエレベータを作ってしまうなどの逸話が語られます。大学に進んでも同年代の女性は「家事育児」に関する授業を受ける中、物理・数学に熱中しているグレースの姿やコンピュータの中に蛾がいて止まってしまったという世界発のバグという逸話も語られています。、

 

グレースは自分の興味のあることをとことん追求し、自ら道を切り、そして楽しみながらコンピュータとかかわり結果を残す。ITやプログラミングってちょっと暗いイメージが付きまとうのですが、この絵本では想像の翼を広げて問題を解決する姿でカラフルに描かれており、ITって楽しいかもって思わせてしまいますね。

 

子供向けの絵本では女の子は女の子らしくすべしの価値観を語られるケースが多いですが、これからの世の中、自ら自分がやりたいことに対して学んでいく姿勢について語られるスタンスの絵本は貴重ではないでしょうか。この価値観は最近のDisneryでも見られる傾向で、アナと雪の女王のように、王子様と幸せに暮らしましたといった古くからの典型的なストーリーではなく、王子様が実はダメなやつで、それに頼らずに自分達で道を切り開くといった強い女性像が描かれるようになってますね。

 

親がああしろこうしろというより、このような絵本で子供に間接的に親の考えを伝えるというのも教育法の一つ。子供を将来理数系分野に進ませたい、そうでなくても理数系分野に全く興味がない子にならないようにと思っている家庭に1冊あってもいい本ですね。とはいえ、あくまでも子供の将来を決めるのは子供自身、親はいくつかの選択肢を与えるにすぎませんが。

 

というわけで、今回はIT/STAM教育におすすめの絵本を紹介しました。

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