プログラムを行っていく上で変数とデータ型というのがあります。教育用プログラミング言語のScratchなどではこの指定はあまり意識する必要はありませんが、実際のプログラムではこのあたりを考慮してやる必要があります。ただScratchでも変数や配列の概念は出てくるようですので、この機会にイメージをつかんでしまいましょう。
まず変数という言葉なのですが少し耳慣れないですよね。これは単純に何かプログラムで使う値を入れる箱と理解してください。そしてデータの型というのは何かというと、このデータを格納する箱(変数)に入れる中身の種類を決めるというものです。
数字なら数字(整数)の型を指定、文字なら文字(文字列)の型を指定してやる必要があります。なんでこんなことをしなければいけないかというとコンピュータがデータの中身を理解できないということと効率的にメモリを管理するためです。
例えば A=3 B=5 という変数を扱う場合。
AとBがともに整数型であればA+B=8と計算されますが
AとBがともに文字型であったらA+B=”35″と3と5が数値として扱われず文字としてあつかわれて単純に文字をつなぐという処理となります。逆にAが整数型つまり数字として認識され、が文字型つまり文字として扱われた場合のA+Bはおかしいとエラーになります。
この場合、”5″という文字列型の値を1という数値型の値に変換する処理を挟んであげる必要があります。
なお数値の場合は 123 ですが文字の場合は “123”や”あいう”などと”(クォーテーション‐マーク)で囲むことが通例です。言語によって用意されている型は多少ちがったりするようですが、だいたい次のようなものです。
整数(int型)
小数点(float型)
文字列(String型)
真偽値(bool型)
リスト(list型)
タプル(tuple型)
辞書(dict型)
まずはイメージをつかむために絵をしめしますね。
次にそれぞれについて説明しますと
整数の数値を扱う型です。小数点を含まない正の数およ負の数です。
-1,-50,0,40,100とかですね。
小数点の数値を扱います。-1.13, -50.0 , 0.00 , 40.1 , 100.00とかですね。
正しくは浮動小数点という表現で扱われますが、気にしないで小数点を扱う型と理解すればよいです。ちなみに浮動小数点というものは、コンピュータは小数点というものを理解できないので仮数部と指数部という表現にわけて理解しています。こういった表現を浮動小数点といいます。
この型は文字列を扱います。文字列というとちょっと耳慣れないですが”あいうえお”といった文字の並びです。スペースをいれて”あ い う”とした場合、3文字であつかわれるのではなくスペースを含む1文字列で認識されます。先にのべたとおり数字もこの型にいれると文字として扱われます。
この型は『真:True』か『偽:false』を判断するものです。
真と偽については、まさにTrue/falseの文字が入ることもあれば、真=1,偽=
0を真、それ以外を偽とみなすというものもありプログラムによってバラバラです。
リスト型というのは配列と呼ばれるものなのですが、変数の箱を列車の連結のようにしてその番号を指定するとその値がとりだせるものです。例えば、山田さんが5号車にのった場合、A[4]などと指定してやればヤマダさんを呼び出せます。ここでリスト型で注意しなければいけないのが、0から始まるということ。僕たちの感覚だと1から始まるのですがプログラムの世界では0から指定することが多いです。
タプルは配列のうち、一度いれたら値を変えることができないものです。
辞書型というのは、その名のとおり辞書であり、リスト型は何号車という数字をしていて読みだしていましたが、例えば住所録のようなものの場合、”ヤマダ”というキーワードでヤマダさんの住所をとってくるといった使い方になります。またこの辞書型は連想配列とも呼ばれます。キーワードから箱の中身が連想できるからということからそう呼ばれているのではないでしょうか。
プログラムによってはこれ以外にも色々な型があるのですが、標準的に使うのはこれらの型なのでまずはここを理解することが第一歩かと思います。プログラムによってはちゃんとデータの型を宣言しなくてもよい言語 Pythonなどはa = 1 , a=”1″ とすることで数字なのか文字列なのか判断してくれるものもあれば、C言語のようにint a , float aなどと宣言しないとエラーになるものもあります。いずれにせよプログラム言語を学ぶにあたりデータの型は重要な要素となりますので、覚えておきましょう。今日はそんなお話でした。
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